Webサイト専門プログラマの言いたい放題

元システムエンジニアがサイト制作とプログラミングについて好き放題しゃべります。

【努力の放棄=可能性の放棄】

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ウェブサイトがどのように作られているのか、根本的な仕組みを知ると、
 
「このテンプレートを使えば何ができて何ができないか」
 
を自分で把握することができます。
 
最近感じるのは、WordPressを使う多くの方が、ご自身で選んだテーマで
何ができて何ができないかを理解されていないということです。
 
まるで、取扱説明書がついていない家電を買って、使い方が分からずに
サポートセンターに手とり足とりお世話になるのと似ています。
 
WordPressの場合、取扱説明書に相当するのはデモサイトです。
 
デモサイトには、テーマが備える機能を紹介するために
いくつかのページがついていますが、それを見て
 
「こんな雰囲気のサイトが作れる」
 
と感じるのか、
 
「このテーマを使うと、こんなレイアウトのページが設置できるんだな」
 
と感じるのかで、使いこなせるかどうかが分かれます。
 
残念ながら前者の方は、テーマがどこまでサポートしているのかを
誤解しやすくテーマに過剰な期待を抱いてしまう傾向があります。
 
後者の方は、テーマに何ができて何ができないかをある程度は推測
できるので、足りない機能は自作したりプラグインを探すなどして
対処しないといけないということが分かります。
 
思うに、ネット上のツールが便利になりすぎて、
私たちユーザーは「考える」ということをしなくなっています。
 
与えられたものを鵜呑みにするほうがラクだからです。
 
誰だってラクしたいですよね?
私もラクをしたいです。
 
けれど、ラクな選択をすることと望むものが手に入ることとは必ずしも両立しません。
 
自分で考えて判断できる力を持つ努力をする人とそうでない人では、
得られる結果が違うのです。
 
同じテーマを使っても、作れるサイトが違うのです。
 
はなから「難しそうだ」と諦めて知ることを拒否してしまう人は、
期待していたことが簡単にできないという事実を突きつけられると
すぐに失望し、テーマが悪いとか、WordPressが悪いという
間違った思いに捉われます。
 
本当は、テーマの販売業者が宣伝しているほど簡単には
思うようなサイトは作れないんです。
 
WordPressを自分の思うように使いこなすには、応用力が必要
 
応用力を身に付けるには、基礎知識が必要。
 
基礎を身に付けるには、テンプレートファイルの優先順や
どのようにページが生成され表示されるのかといった
仕組みの勉強が不可欠です。
 
ここを飛ばして「作り方・やり方」といったハウツーを求めると、
一歩進んで立ち止まりの繰り返し。
 
急がば回れという言葉があります。

本当に自由に使いこなせるようになりたいなら、
「自分に関係ない」と思わずに現実を直視すべきです。
 
『HTMLの知識ゼロでもできる』
 
などという宣伝を鵜呑みにしないことです。

 
知識ゼロでできるのは、魔法ではありません。
 
知識がなくては作れない部分を、WordPressやテーマが隠蔽して、
その代わりに分かりやすい設定画面を用意してくれているだけ。
 
裏を返せば、設定画面でできる以上のことをしたければ、
自作するなりプラグインを探して組み合わせ方を模索するなり、
自分で考えるしかないのです。
 
簡単な更新作業しかしない人が

「あのサイトみたいにしたい」

を形にするには、勉強しないといけないのです。
 
決して、有料テーマを購入すると魔法のように願いが叶うわけではありません。
 
考えてもみてください。
 
有料テーマを販売する側は、テーマの魅力を存分にアピールしたいわけです。
 
だから、「簡単にできる」とか「HTMLの知識ゼロでもできる」とか、
過剰な宣伝をするのです。
 
彼らが言う「簡単」というのは、初心者にとっての「簡単」とは意味が違います。
 
テーマを作ったりカスタマイズできる力を努力して身に付けた人にとって「簡単」なのです。
 
そこを多くの人は誤解しています。
だから独学して挫折するんです。
 
そもそも前提を勘違いしてしまっているからです。
 
知識不足で思うようにできないイライラを、ソフトやツール
責任転嫁するのは簡単ですが、私たちは「学ぶ」ということを
放棄しすぎています。
 
本来、学びは楽しいことです。
面倒くさいことではありません。
 
面倒だと思って避け続ける癖がついてしまうと、
もはやどんなノウハウを目にしても、
自由に使いこなすことはできません。
 
「あんなサイトが作りたい」
「こんなアプリが作りたい」
 
と思ったら、楽に手に入る魔法のような有料サービスを
購入するのも一つの選択肢だと思います。
 
しかし、その代わり、サービスについていない機能が欲しいという
わがままを言う権利を自ら放棄したのと同じだと心得るべきです。
 
改造したければ、望みを100%叶えてくれる有料サービスを購入
するか自分で勉強して改造できるようになることです。
 
当たり前のことだと思います。
 
厳しいことを言っているなぁと感じる人は、
堕落の魔法に半分かかりかけていると思います。
 
努力を放棄することは、学べば自分でできる可能性を
放棄することと同じです。
 
それは、一生誰にも奪われないスキルという財産を手に入れる
チャンスを自ら捨て去ることと同じです。
 
「私は専門家じゃないから・・」
 
いいえ、それは言い訳です。努力したくないという気持ちを
正当化するための理由を探しているだけです。
 
登校拒否の学生さんでも、
プログラム未経験のOLでも、
子育てに忙しい主婦でも、
営業一筋のサラリーマンでも、

 
自分でできるようになりたいと本気で思っている人は、
そこらのなんちゃってプログラマーよりも遥かに努力をしておられます。
 
「私は専門家じゃないから・・」
 
という言葉を出す人は、じゃあいったい誰となら比べられると言うのでしょうか?
 
幼稚園児でしょうか?
90歳を過ぎたご老人でしょうか?
 
違いますよね。
 
比べているのは自分自身の向上心と
楽をしたいという相反する思いです。
 
楽に何かを成し遂げたいのなら、楽にできると感じられる域まで学べばよいのです。
 
勉強する時間がないなら、時間を短縮してくれる代わりに
高額な塾やスクールに通えばよいでしょう。
 
けれど、有名な塾やスクールに望みを託す人はよく挫折します。
 
大金を払って入学したこと自体が価値ある自己投資だと思い込んでしまい、
努力することを放棄してしまうからです。
 
あれですね、ブランド物を買って自分の価値が上がったかのように
錯覚しているギャルと同じです。(ギャルって死語かw)
 
自分を磨かなきゃ意味ありません。
 
では、本気のやる気があるなら塾とかスクールに入らずに独学
すればいいかというと、それはちょっと違います。
 
独学っていうのは、例えるなら地図もコンパスも持たずに
太平洋に筏を浮かべて漂流するのと同じです。
 
潮流を読んだり、太陽の方角で季節や時間を計り、
海鳥の行動から天候を予測する力があれば
無事に陸地にたどり着けるかも知れませんが、

 
そうでなければ、絶望的です。
 
どんなに時間を使って何十冊と本を買って勉強したつもりになっても、
非効率な学び方では身に付くものも身に付きません。
 
「こんなに勉強したのに・・・」
「やっぱりセンスがないのかな」

 
いいえ、違います。
 
学ぶ順番を知らなかっただけです。
 
順路にそって進んでいけば、1年後には見違えるほど自分に
スキルが備わっていることを実感できると思います。
 
楽しみなのはさらにその先です。
正しい順番で学べる環境に身をおけば、学んだことを自分で活用
していく「自走力」がつきます。
 
1を学んだら3加速し、
2を学んだら5加速し、
 
というように、学べば学ぶほど
知識やノウハウの吸収が加速します。
 
あれですね、子どもが初めて自転車に乗るとき親が支える
手をそっと放すと、加速の力でさらに進むのと似ています。
 
【P.R.】
CODEMY(コーデミー)第二期生募集
スタートします。

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